一局の展開


起家が決まりましたら、すぐにゲーム開始できますので、通常は場所決めと起家決めの間に、次の洗牌(シーパイ)、砌牌(チーパイ、山積み)の手続きが入ります。

洗牌(シーパイ)

全ての牌を裏返してよく混ぜます。これを洗牌(シーパイ)と言います。

全ての牌を裏返して混ぜている様子

 

砌牌(チーパイ、山積み)

プレイヤー4人が、自分の前に17牌ずつ2列に並べます。

全員が手前のヘリを利用して17牌を二段重ねている様子

 

そして手前の17牌を向こう側の17牌の上に載せます。この作業を砌牌(チーパイ)と言います。まず二段を前に出します。

17牌二段を前に出している様子

手前の一列の両端に両手の小指を掛けます。

手前の牌の両端に両手の小指を当てている様子

 

両手の小指に力を加え、全体の牌をつかんで

小指に力を加え、持ち上げている様子

 

向こう側の牌の上に乗せます。

手前の17牌を上に乗せている様子

 

開門(カイメン)しやすいように6、5、6と分け、右側を前に出します。

6,5,6に分け、右側を前に出している様子

 

この上下2牌の単位を幢(トン)と呼びます。従い、全プレーヤーの前に17幢が並びます。この幢の列のことを壁牌(ピーパイ)、通称、積み山とか山と言います。

壁牌を並べ開門直前の様子


開門(カイメン)

荘家(チュアンチャ、親)骰子(シャイツ、サイコロ)を2個振ります。骰子の出目に応じて該当する壁牌を割ります。これを開門と言います。
開門の場所は、荘家を1として、反時計回りにします。

 

骰子の出目2…南家

南家の壁牌の右から2幢目と3幢目の間で割ります。ドラ指示牌は南家の壁牌にないので、西家の17牌目を開けます。

南家の壁牌の右から2幢で割っている様子

 

骰子の出目3…西家

西家の壁牌の右から3幢目と4幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から1牌目です。

西家の壁牌の右から3幢で割っている様子

 

骰子の出目4…北家

北家の壁牌の右から4幢目と5幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から2牌目です。

北家の壁牌の右から4幢で割っている様子

 

骰子の出目5…東家

東家の壁牌の右から5幢目と6幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から3牌目です。

東家の壁牌の右から5幢で割っている様子

 

骰子の出目6…南家

南家の壁牌の右から6幢目と7幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から4牌目です。

南家の壁牌の右から6幢で割っている様子

 

骰子の出目7…西家

西家の壁牌の右から7幢目と8幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から5牌目です。

西家の壁牌の右から7幢で割っている様子

 

骰子の出目8…北家

北家の壁牌の右から8幢目と9幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から6牌目です。

北家の壁牌の右から8幢で割っている様子

 

骰子の出目9………東家

東家の壁牌の右から9幢目と10幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から7牌目です。

東家の壁牌の右から9幢で割っている様子

 

骰子の出目10…南家

南家の壁牌の右から10幢目と11幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から8牌目です。

南家の壁牌の右から10幢で割っている様子

 

骰子の出目11…西家

西家の壁牌の右から11幢目と12幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から9牌目です。

西家の壁牌の右から11幢で割っている様子

 

骰子の出目12…北家

北家の壁牌の右から12幢目と13幢目の間で割ります。ドラ指示牌は右から10牌目です。

北家の壁牌の右から12幢で割っている様子

 

配牌(ハイパイ)

開門したところから、親から2幢(4牌)ずつ順番に3回取ります。ここで、夫々が12牌取ったことになります。

 

以下は全員が2幢ずつ3回取った後の壁牌の図です。

全員が12牌取った壁牌の状態

 

次いで1牌ずつ取って合計13牌を手牌としますが、東家(親)はすぐに第一自摸をしますので、1幢を飛ばして2牌取ります。これを擬態語でチョンチョンと言います。

東家がチョンチョンした様子

 

次いで南家が13牌目として下積みの1牌を取ります。

南家が1牌取った様子

 

次いで西家が13牌目として上積みの1牌を取ります。

西家が1牌取った様子

 

最後に北家が13牌目として下積みの1牌を取ります。

北家が1牌取った様子

東家は13牌目の自模と同時に第一自模が終わっていますので、次は南家の第一自模となります。

この最初に配られる13牌(親は14牌)のことを配牌と言います。


王牌(ワンパイ)ドラ表示牌嶺上牌(リンシャンパイ)

親の振りサイで開門した時、配牌として取らない方の壁牌7幢を王牌(ワンパイ)として、他の壁牌と分けて、ゲーム中使いません。王牌の左から3番目をめくり、ドラ表示牌とします。王牌は14牌残すことになっていますので、嶺上牌が使われるたびに、通常の壁牌から補充して行きますので、壁牌が減って行くことになります。

王牌の様子

嶺上牌は、よく転げ落ちて見えてシラけますので、通常は下ろしておきます。

王牌から嶺上牌を下ろした様子

 

理牌(リーパイ)

親は14牌、子は13牌持ってきたところで、見やすいように同じ種類で並べます。これを理牌と言います。

理牌前

      ⇓

理牌後

ただし、手慣れてくると、他家に手配を推測されないように理牌をしないこともあります。

模打(モーター)

親が、14牌の中から、不要牌を1牌捨てることによりゲームが開始されます。捨てることを打牌(ターハイ)と言います。最初の捨て牌を第一打(ダイイッター)と言います。捨てる時は、自分の前に左から表向きに順番に捨てていきます。牌を捨てる場所のことを河(ホー)と言います。

親が第一打した様子

 

次いで南家が壁牌から1牌持って来ます。これを自模(ツモ)と言います。そして14牌の中から不要牌を1牌打牌します。西家、北家が同様に繰り返して行きます。

全員が第一打を終わった状態

 

模打(モーター)を繰り返して、あと一つ必要牌が来れば聴牌となります。その状態を一向聴(イーシャンテン)と言います。下の写真は第二打(ダイニター)で、9ワン、6ピン、6ソーが来れば聴牌となる一向聴となっております。

親の第二打の様子

 

十二巡でやっと6ソー単騎待ち聴牌です。

親が6ソー単騎で聴牌している様子

 

四巡待って36ワンの両面待ちに変わりました。

親の聴牌が36ワン待ちに変わった様子

 

リーチ(立直)

聴牌すればリーチをかけることもできます。リーチする時の打牌を横に置き、リーチ料として千点棒を場に出します。これをリーチ棒と言います。

リーチは米国発の役ですが、漢字では「立直」を当てます。

東家がリーチした様子

 

碰(ポン)吃(チー)槓(カン)

自分の手を上がりに向けて進めるに当たり、他家が場に捨てた牌を得て、自分の牌とすることができます。

 

碰(ポン)

自分が持っている同じもの二牌一組の対子(トイツ)と同じ牌が出た場合、「碰(ポン)」と発声し、対子と共に、右脇にさらします。このさらすことを副露(フーロ)と言います。ただし、ポンされた人が後々振り聴で和了しないように、どの人からポンしたかわかるように副露します。

 

上家(シャンチャ、かみチャ、左手に座っている人)からポンした場合は、左端の牌を横倒しします。

上家からポンした時の副露

 

対門(トイメン、向かいに座っている人)からポンした場合は、真ん中の牌を横倒しします。

対門からポンした時の副露

または

対門からポンした時の副露その2

 

下家(シャーチャ、しもチャ、右手に座っている人)からポンした場合は、右端の牌を横倒しします。

下家からポンした時の副露

 

吃(チー)

順子の両面(リャンメン)待ち嵌張(カンチャン)待ち辺張(ペンチャン)待ちとなっている二牌組の搭子(ターツ)の足らない牌が、上家から出た場合、「吃(チー)」と発声し、搭子(ターツ)と共に、右脇に副露します。これも上家が振り聴しないように、チーした牌を一番左に横倒しで置きます。

 

両面チーの場合

2ピンチー

 

嵌張チーの場合

嵌6ソーチー

 

辺張チーの場合

辺7ワンチー

 

ポンは誰からでもできますが、チーは上家からしかできないので注意が必要です。また、他家が同時にポンと発声していたら、ポンが優先されます。

 

槓(カン)

 

<暗槓>

既に自分で刻子(コウズ)を持っている時に、4牌目を自分で自模った場合、「カン」と発声し、明槓と区別がつくように、両端の2牌を裏返して副露します。一牌不足しますので、嶺上牌(リンシャンパイ)で補充します。これを「暗槓(アンカン)」と言います。手の内牌に変わりありませんので、門前清自模和で上がれますし、リーチもできます。

暗槓の副露

 

<明槓>

既に自分で刻子(コウツ)を持っている時に、他家が4牌目を打牌した場合、「カン」と発声し、4牌全て副露します。これを「明槓(ミンカン)」と言います。

上家からカンした場合は、左端の牌を横倒しします。

上家からの「明槓」

 

対門からカンした場合は、真ん中の牌を横倒しします。

対門からの「明槓」

または

対門からの「明槓」その2

 

下家からカンした場合は、右端の牌を横倒しします。

下家からの「明槓」

一牌不足しますので、嶺上牌(リンシャンパイ)で補充します。

 

<加槓>

既に刻子を副露しているときに、同じものの4牌目を持ってきた時にカンをすることができます。これを「加槓(かかん)」と言います。この時も一牌不足しますので、嶺上牌で補充します。

加槓は、ポンをして副露しているところに、更に1牌加えるので、誰からポンしたのか分かるように副露する必要があります。

上家からのポンの場合

上家からのポンに加槓

対門からのポンの場合

対門からのポンに加槓

下家からのポンの場合

下家からのポンに加槓

これらはポンの副露の左手に4牌目を横倒ししただけです。

 

一方、4牌目を上や右に置くと、誰からのポンか分かりにくくなります。

上家からのポンか、対門からのポンかわかりません。

上家からのポンか、対門からのポンかわからない例

 

以下の3例は、加槓かどうかがわかりません。

加槓かどうかわからない例

 

加槓かどうかわからない例

 

加槓かどうかわからない例


和了(ホウラ、上がり)流局連荘(レンチュワン、れんちゃん)

誰かが上がると、その局は終了します。また、壁牌の最後まで行って誰も上がらない場合も、その局は終了します。誰も上がらない場合、流局(りゅうきょく)と言います。

誰も上がらず流局した様子

 

親が上がれば、再度親を繰り返します。親を繰り返すことを連荘(レンチュワン、れんちゃん)と言います。流局の場合も親の連荘となります。但し、流局の場合は「親流れ」というルールもあります。子が上がった場合は、親が次へ移り東の2局になります。今まで南家だった人が東家(親)となります。今までの親は北家になります。こうして東場の4局が終わり、全員1回親をやると、次に南場に1局に移ります。これを南入(ナンニュウ)と言います。起家は起家マークを裏返します。

起家マークを裏返した様子

 

東場の4局を東場の終わりということで通称「東ラス」と言います。南場の4局は本当に最後なので「大(おお)ラス」と言い、その前の南場の3局を「ラス前」と言います。